公開日:2025年8月15日

髙橋一生が非営利芸術団体・学展の理事に就任。俳優としての経験や表現を活かし、若い世代を支えるプロジェクトへ 

8月9日に開催された「第75回学展」表彰式では、髙橋と子供たちが生み出したドキュメンタリー映像も上映。会期は8月17日まで。

髙橋一生

髙橋一生が「学展」の理事に就任

アート&デザインアワードの「学展」(主催:一般社団法人日本学生油絵会)は、2025年8月9日、国立新美術館で「第75回学展」の表彰式を開催した。

当日は審査報告や賞状授与が行われたほか、俳優の髙橋一生が「学展」の理事に就任したことが公式ウェブサイトを通じて発表された。

「学展」は1950年に創立。全国の学生や若手アーティストに発表の場を提供し続けてきた非営利の芸術文化団体だ。今回の理事就任については「芸術を通じて人々の感性や想像力を育むという理念を共有し、その実現に髙橋氏が携わっていく」と説明。

学展側は、高橋氏が積み重ねてきた表現と、その中にある文化的な視座に注目。その姿勢は、創立以来75年にわたり次世代の芸術の担い手を育んできた学展の理念と深く響き合った。高橋は、文化の価値や役割が見えにくくなりつつある時代に、芸術を通じて想像力と感受性を未来へ手渡すことの大切さを胸に、この役割を引き受けた。今後、髙橋は俳優としての経験や表現力を活かし、若い世代を支えるプロジェクトに関わる予定だという。

表彰式では髙橋が携わった映像作品も上映

当日会場ではふたつの映像作品が特別上映された。ドキュメンタリー《他者を想像する四日間》は、学展出展者の小中学生7名と髙橋が4日間にわたり行ったワークショップの記録。身体表現や対話、共同制作を通じて巨大キャンバス2枚を完成させる過程を追ったもので、映画監督の二宮健が監督を務めた。子供たちの瑞々しい表情や創造の瞬間が丁寧に映し出され、上映後には会場から温かい拍手が送られた。

特別上映の様子
会場風景

もうひとつは審査員によるインタビュー動画。「他者を想像する力を育むには?」をテーマに、6名の審査員が自身の考えを語った。

ヒロ杉山(アーティスト):「絵を描く前に頭の中でイメージする想像力こそ、他者の気持ちを考えることにつながる」

皆川伸一郎(ビーズインターナショナル会長):「他人の作品を見て、作者の気持ちや技法を想像することが新しい発見や創作の糧になる」

佐々木香菜子(アーティスト):「植物や動物など、生命あるものにも耳を傾け、自己完結せず外に目を向けることが大切」

沓名美和(現代美術史家):「異なる環境の人と交流し、その経験を通じて他者理解を深めることが必要」

福島夏子(Tokyo Art Beat編集長):「知識を伴わない想像は独りよがりになりかねない。知識と想像を合わせて他者を思うことが重要」

牧正大(MAKI Gallery代表):「アートには文化や民族の壁を超え、人々を感動させ世界を変える力がある」

表彰式の様子:佐々木香菜子(アーティスト)

幅広い世代の入賞者が登壇。GAKUTEN芸術大賞はパリへ

表彰式には幼少部から大学・一般部まで幅広い世代の入賞者と、審査員6名が登壇。今年の学展では5部門(幼少、小学、中学、高校、大学・一般)で入選・入賞作品が選ばれ、各部門の最優秀賞や審査員特別賞も発表された。GAKUTEN芸術大賞は菊池真白《7 -nana-》が受賞し、フランス・パリで開催される国際美術展「Salon des Beaux-Arts 2025」への出展が決まった。

表彰式の様子

入賞作は現在、国立新美術館で開催中の展覧会「第75回学展」で展示中。全国から集まった多彩な作品を鑑賞できる貴重な機会となっている。会期は8月17日まで。

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